高い

1月13日にラグビートップリーグの決勝が行われた。

サントリーサンゴリアスパナソニックワイルドナイツ

12-8でサントリーが去年に続いて2連覇を達成した。

会場の秩父宮ラグビー場は満員で、試合もその熱気に応えるかのように素晴らしい内容だった。間違いなく日本の最高峰のゲームを見させてもらった。

この試合会場で2月から行われるスーパーラグビーのチケット案内のチラシが配られていた。

このチケット代が高い。

スーパーラグビーとはニュージーランド、オーストラリア、南アフリカと、ラグビー=国技のようなとても強い国のチームで構成されるリーグ戦(2016年にアルゼンチンのチームも参入)のことである。これに日本は2019年のワールドカップ地元開催に向けて更なる強化のために2016年から参戦した。チーム名はサンウルブズ。そして今年は2年後に迫ってきた大会に備え、日本代表のヘッドコーチ(ジェイミー・ジョセフ)がサンウルブズのヘッドコーチも兼ね、チーム編成もより日本代表に近い形として、より強いチームにしていくという方針がとられた。

世界レベルのチームと2月から7月まで16試合を戦うことは意義のあることで、その経験は必ず日本ラグビーの未来につながっていくことだろう。

が、そのサンウルブズ。これまでの2年間で3勝26敗1分という惨憺たる成績に終わっている。善戦こそするときもあるが、観に行っている側としては勝てなければ面白くもなんともない。それが準日本代表になればなおさらだ。

そのチームの観戦料が12000円(前売りは11000円)するのである。大学ラグビーの決勝で5500円だった席がだ。

その他の席の比較は以下を参照してもらいたい。

・サンウルブズチケット料金

・大学選手権チケット料金

トップリーグの決勝こそ満員になったが、それ以外の試合で満員になることは滅多にない。2万5千人収容のラグビー場をいっぱいに出来る力は今の日本ラグビーには無いのである。それが勝率1割のチームの試合ならなおのことである。

まだまだマイナースポーツであるラグビーを広めたいのであれば、生で観る魅力を伝えることもその一環だろう。準日本代表と世界の強豪チームが戦う機会を観やすい価格に設定して大勢のお客さんに入ってもらおうという方向になぜ流れないのか。大観衆に見られてこそ選手たちも下手なプレーは出来ないと意気込むというものだ。それを大学選手権の倍にしてどうするのだ。

しかも、参入当初の2016年よりも値上げしているのである。先ほど紹介した12000円の席は9000円だった。弱いくせに3000円も値上げするんじゃない!

ちなみに秩父宮ラグビー場の席はメインスタンド、バックスタンドに関わらず背もたれ無しの椅子である。席の幅も広くなく、少しでも太った人や大きな人が隣に座ろうものなら身を縮めて観戦しなくてはならない。そのレベルのスタジアムでこの価格設定をしてくるとは恐れ入る。

この値段を払うくらいなら、その分でJSPORTSに加入してテレビで観た方がよっぽど良い。

ここまで書いておいて、いざスーパーラグビーが開幕して秩父宮が満員になっていたら恥ずかしい限りだが、それはそれでラグビー人気が上昇したと喜ぶことにしよう。